Final Cut Pro X Logic Effects - Pitch Correction の補正対象からノートを除外する

background image

Pitch Correction の補正対象からノートを除外する

Pitch Correction エフェクトの画面上のキーボードを使って、ピッチ・クオンタイ
ズ・グリッドからノートを除外することができます。このエフェクトを最初に開
くと、クロマチックスケールのノートがすべて選択された状態になっています。
つまり、入力されるノートはすべて、クロマチックスケール内の最も近いノート
に補正されます。ボーカルのイントネーションが不適切だと、ノートが正確に識
別されず、望まないピッチに補正される可能性があります。たとえば、E の音を
歌ったつもりでも実際は D# の音に近かった場合を考えてみましょう。ソングに
D# の音を入れたくない場合には、キーボードの D# のキーを無効にしてくださ
い。元の音のピッチは D よりも E に近いので、その音は E に補正されます。

メモ: 設定は、すべてのオクターブ範囲について有効です。さまざまなオクター
ブについて個別に設定する機能はありません。

緑のキー(黒鍵)の上と青のキー(白鍵)の下にある小さい「バイパス」ボタン
を使うと、対応するノートを補正対象から外すことができます。これは、ブルー
ノートに便利な機能です。ブルーノートはピッチ間をスライドするので、キーの
メジャーとマイナーのステータスを識別するのが困難です。ご存知のように、C
マイナーと C メジャーの主な違いは、E と B の音の代わりに Eb(E フラット)と
Bb(B フラット)の音が使われる点です。ブルースシンガーはこれらのノートの
間でピッチを揺らし、スケール間の不安定さや緊張感を演出しています。「バイ
パス」ボタンを使うと、特定のキーを補正対象から除外して、元のまま残すこと
ができます。

「Bypass All」ボタンを選択すると、入力信号は処理や補正がまったく行われない
まま送られます。この機能は、オートメーションを用いてピッチのスポット補正
を行う場合、大変便利です。「Bypass All」は、あらゆる状況のバイパス設定を
シームレスに有効または無効にできるよう最適化されています。

ヒント: 多くの場合、コードに最も関係の深いノートだけを補正すると、最も良
い結果が得られます。たとえば、「Scale」ポップアップメニューから「sus 4」
を選択し、プロジェクトキーとマッチするようルートノートを設定すると、補正
対象がキースケールのルートノートと第 4 音、第 5 音に限定されます。ほかのす
べてのノートでバイパスボタンを有効にすると、最も重要で注意を要するノート
だけが補正され、ソングのそれ以外の音は元のまま残ります。