Final Cut Pro X Logic Effects - DeEsser

background image

DeEsser

(ページ 155)

Pitch Correction エフェクト

(ページ 157)

Pitch Shifter II

(ページ 161)

Vocal Transformer

(ページ 162)

DeEsser

DeEsser は特定の周波数を対象とするコンプレッサーで、複雑なオーディオ信号
の特定の周波数帯を圧縮します。これは、信号のヒス(

歯擦音)を除去するため

に使われます。

高周波数をカットするために EQ の代わりに DeEsser を使う利点は、信号を静的
にではなく動的に圧縮することにあります。これにより、信号に歯擦音が存在し
ない場合に、サウンドが暗い雰囲気になるのを防ぐことができます。DeEsser で
は、アタックおよびリリースの時間が大幅に短縮されます。

DeEsser を使用するときは、圧縮する周波数範囲(「Suppressor」の周波数)と、
分析する周波数範囲(「Detector」の周波数)を別々に設定できます。この 2 つ
の周波数範囲は、DeEsser の「Detector」および「Suppressor」周波数範囲ディス
プレイで簡単に比較できます。

周波数が「Detector」のしきい値を超過すると、「Suppressor」の周波数範囲が減
少します。

DeEsser では、周波数を分離するネットワーク(ローパスフィルタとハイパスフィ
ルタを使用したクロスオーバー)は使用されません。周波数帯を分離して減算す
るため、位相カーブを変えることはありません。

155

ボーカルエフェクト

9

background image

DeEsser ウインドウの左側には「Detector」パラメータ、右側には「Suppressor」
パラメータがあります。中央には「Detector」ディスプレイおよび「Suppressor」
ディスプレイと、「Smoothing」スライダがあります。

DeEsser の「Detector」セクション

• 「Detector」の「Frequency」ノブ/フィールド: 分析する周波数を設定しま

す。

• 「Detector」の「Sensitivity」ノブ/フィールド: 入力信号に対する感度を設定

します。

• 「Monitor」ポップアップメニュー: 分離された「Detector」の信号

(「Det.」)、フィルタリングされた「Suppressor」の信号(「Sup.」)、また
は「Sensitivity」パラメータに応じて入力信号から除去されたサウンド
(「Sens.」)のいずれをモニタするかを選択します。なお、「Off」を選択す
ると、DeEsser の出力を聞くことができます。

DeEsser の「Suppressor」セクション

• 「Suppressor」の「Frequency」ノブ/フィールド: 「Detector」の感度のしき

い値を超過した場合に低減される周波数帯を設定します。

• 「Strength」ノブ/フィールド: 「Suppressor」周波数の周囲にある信号のゲ

イン低減量を設定します。

• 「Activity」ライト: フィルタ処理が実行されていることをリアルタイムで表

示します。

DeEsser の中央セクション

• 「Detector」および「Suppressor」の周波数ディスプレイ: 上段のディスプレイ

には「Detector」の周波数範囲が表示されます。下段のディスプレイには
「Suppressor」の周波数範囲(ヘルツ単位)が表示されます。

156

9

ボーカルエフェクト

background image

• 「Smoothing」スライダ: ゲイン低減の開始/終了フェーズの反応速度を設定

します。「Smoothing」により、アタックとリリースの両方の時間を Compressor
と同様に制御します。