ディストーションエフェクトは、真空管、トランジスタ、またはデジタル回路で
生み出されるディストーションをシミュレートします。真空管はデジタルオー
ディオ技術が発達する前からオーディオアンプに使用されており、現在でも楽器
のアンプに使用されています。真空管の増幅素子に過剰な負荷をかけると、多く
の人が音楽的な心地良さを感じるある種の歪みが発生します。そのため、ロック
やポップスのサウンドでよく使われるようになりました。真空管によるアナログ
ディストーションをかけると、信号が独特の温かみと鋭さを帯びます。
意図的に信号のデジタルディストーションやクリッピングを発生させるディス
トーションエフェクトもあります。これらのエフェクトは、歌や曲などのクリッ
プを修正して、激しい、不自然な響きを発生させたり、効果音を作成したりする
場合に使用できます。
ディストーションエフェクトには、信号を(通常は周波数ベースのフィルタとし
て)どのように変質させるかを調整する
トーン用パラメータと、信号の出力レベ
ルの変化を調整する
ゲイン用パラメータがあります。
警告:
出力レベルを高く設定すると、ディストーションエフェクトが聴覚およ
びスピーカーに悪影響を及ぼすことがあります。エフェクト設定を調整すると
きは、クリップの出力レベルを下げておき、徐々にレベルを上げていくことを
お勧めします。
この章では以下の内容について説明します:
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Bitcrusher
(ページ 10)
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Clip Distortion
(ページ 11)
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Distortion エフェクト
(ページ 13)
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Distortion II
(ページ 14)
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Overdrive
(ページ 15)
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Phase Distortion
(ページ 15)
9
ディストーションエフェクト
1
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RingShifter
(ページ 16)